入眠時間の遅さは少しずつ解消しているが,陶練などの日課を省くことも多くなっている。日課をこなしつつ生活律動が維持出来るようになったら完璧だ。
従来の見出し未満の区切り線記法に,見出し階層を越えられる「階層区切り線」を加える。以下のように,唯一通常の区切り線と区別出来る見出し記号 #
(全角 #
も可)を使う。
* 第1階層
** 第2階層
#========================#
第1階層段落。
#------------------------#
第2階層段落。
#- - - - - - - - - - - - #
第3階層段落。
#. . . . . . . . . . . . #
第4階層段落。
##
第1階層段落(# の数でも調整出来る)。
従来の区切り線記法は,HTML において対応する <hr>
の性質上,見出し未満の区切りにしか使えなかった。
見出し階層を作った後で描写全体に対するフッター的なものを書こうとすると第1階層見出しを作る必要があるが,しばしば大袈裟に感じられることがある。
今回の検討当初は,「空見出し」という概念を主に考えていた。区切り線の長さは任意であるべきなので,どう弄っても自然な形で階層を調整出来そうになかった。その点,見出し内容を空に出来れば手っ取り早い。
しかし,等号も星号も区切り線に使う予定なので,==
のように第2階層以降で内容を空にすると衝突することになる。
区切り線の方を見直しても,--
が区切り線なら ==
はやはり二重の区切り線であってほしい。直感性,下線形見出しとの整合性を考えるとこれは捨て難い。星号による区切り線はそれに比べればまだ転用の余地があったが,その代わり *
を使う Markdown の区切り線記法との互換性が損われる。
そもそも,「空見出し」という概念にも無理がある。文字を書くから見出しなのだし,実質的に区切り線なのだから,直感的とは言い難い。
ここで,唯一区切り線記法と被らない見出し記号である番号記号を思い出した。
番号記号による見出しは,ハッシュタグや駒手記法との衝突を避けつつ atx 式見出しとある程度互換性を持たせるため,##
のように2個以上を条件に対応していた。個人的に好きな記法ではなかったこともあり,おまけのような扱いで,ここまで気付かなかった。
すでに「空見出し」に難を感じていて,区切り線記法での対応に立ち返っていたことで,この ##
が特殊な区切り線とみなせる特徴を持っていることに気付いた。記号を2個以上繰り返す,区切り線に見える記法で,実際,普文の枠線的な装飾に使われることが多い記号でもある。
特に,区切り線記法としての統一感・直感性を保てる2個で第1階層を表せるということは決定的に重要な点で,見出し記号の個数と階層関係が一致しないとどうしてもちぐはぐに見えてしまう。これは,衝突を回避したとしても等号・星号では解決出来ない問題だ。区切り線記号としての最短形が見出し記号としての第1階層に対応しうる唯一の記号が番号記号だった。
ただし,通常の区切り線記号と異なり,個数が階層に対応するため,普文の装飾を兼ねられないという問題があった。上位階層の区切り線を普文上で目立つように書けない。
これは,最新の区切り線記法と下線形見出し記法の検討(9日17歩,19歩)を踏まえ,見出し階層に対応する4種の区切り線と組み合わせる形で解決することにした。つまり,第1階層から順に最短形で #==#
,#--#
,#- -#
,#. .#
というように区切り線と組み合わせることが出来るようにする。これがまた都合が良いことに,よくある装飾に見える。
9日15歩以後,見出しの下線と区切り線は長さで区別出来るようになっているため,区切り線の装体にはある程度多様性を持たせて問題ない。一方,見出しの下線は階層を表す装体になっているため,一定の制限が必要になる。この点でもぴったり噛み合った。
別に2個以上で良いだろうと実装した区切り線記法,おまけ感覚で付けた番号記号による見出し記法,最近の拡張方針……何気ない全てがパズルの要素だったかのように思える神秘的な閃きだった。
この階層区切り線の考案を機に,番号記号による見出しは常に2個を最上位階層とすることにした。つまり,*
,=
と ##
で始まる見出しはともに最上位階層を表す。
これまで,異なる見出し記号を併用することは特に想定しておらず,実際使われていないはずなので,記号の個数は単純に計算していた。見出し階層は相対的な個数で決まるため,*
で始まる見出しがあると ##
は第2階層になる。これは階層区切り線と整合しない。
特に仕様として決めていたことではないため,ここで厳密化することにした。
HTML と CSS の機能的には,可接性を保ちつつ見出し要素を隠すことは造作もないが,SEO 上の懸念が多少ある。今の検索演心の評価理積みはそこまで単純ではないだろうが,伝統的に見出し要素は隠すべきではないとされてきただけに,どこまで不利になるか分からない。出来るだけ行儀の良い実装方法を見つけたい。
そもそも見出し要素を空にしてはいけないのか,<section>
あたりを使って上手く誤魔化せないか,など色々考えてみたが,どれも多かれ少なかれ怪しさが残る。
見出しの無い階層区切りというのは HTML の想定外だったのだろう。
そろそろ新生デライトの実装作業に本腰を入れないとまずい,と今後の組計をざっと見通してみて,少し驚いた。
9月中に決着をつけるか10月の延長戦に持ち込むかを9月10日に決めるとして,残り17日間。今月の雑務処理に明日1日使うため,実質16日間ある。今月初めから実装作業に没頭して9月中頃に新生デライトの完成という見通しだったことを考えるとずいぶん圧迫されたようだが,不思議とまだゆとりを感じている。
作業方針や組計の整理,開発環境整備や諸検討の大きな進展等々によって,月初とは比べ物にならないほど新生デライト開発の見通しが良くなっているからだろう。今月の雑務処理にしても,月初には5日程度を見ていたが1日に短縮出来た。ちょうど過ごしやすい季節になりつつあり,これまでが良い夏休みだったような気さえしてきた。
この状況なら,今後16日間での新生デライトの完成も収益目標達成にも十分期待出来る。多少の計算違いがあっても吸収出来る程度のゆとりもある。現状を踏まえると,完璧に近い組計だ。これを脳が無意識下で整えていたと思うと,やはり不思議な気分だ。
多少の懸念はある。ただの事故は無視するとしても,まだ脳の暴走は起こりうる。とはいえ,勝手なことはよくしても,間違ったことはほぼしなかった脳だ。想定外の方向に走るとしたら,それがより良い道だからだろうと思える。
最近の「脳任せ」ぶりについて考えていたら,デルンの実用化を果した頃のことを思い出した。9年前の今頃も,もう意識的に整理出来ない量の情報を脳に詰め込み,「決壊」させ,生理的な回復機能を利用して再組織化させようとしていた。
その混沌からデルンが誕生したわけだが,9年後にこんな形で希哲館事業が発展しているとは想像出来なかった。そういう意味では,ずっと不思議な道程で来ている。想定外なんて今更な話だった。
かつての成功体験を思い出したことも,良い兆候だと思っておこう。
一日の間に,第二次黄金状態から第三次黄金状態への移行を観測,これをもって「第三次黄金状態の回復」とした。
経験上,新黄金状態では時間の体感密度が数倍になる。この一ヶ月が数ヶ月にも感じられるわけで,時期と状況を踏まえれば極めて大きな収穫と言える。
日中は,輪郭整備から朝の一日一文への流れも非常に上手く行き,以降は握接遮断をすることで集中力の維持に成功,デライト開発にもよく集中出来た。ただ,朝から些細なことで苛立ちを感じることが多いのが不思議だった。
第三次生活習慣改善が進んでからもなかなか改善しなかった胃腸の調子,睡眠の質,右目の三重瞼など,こまごまとした問題にも改善が見えるようになり,いよいよ問題という問題も無くなってきた。しいて気になることと言えば,食事がまだ成り行き任せなことくらいだが,もはや粗探しに近い。
組計も環境もほぼ完璧に整っている。これはもう「黄金生活」と言っていいのではないか。雑魚を一掃し,あとはデライト収益目標達成という親玉を残すのみという状況だ。自然と焦点も定まってくる。
……そんなことを考えながら歩いていると,身体の奥底から温かい快感が湧き出し,全身を満たしていくような感覚を覚えた。この感覚は,間違いなく第三次黄金状態のそれだった。
面白いことに,苛立ちからの発現の過程が最初に第三次黄金状態を体験した時によく似ている(希哲14年7月4日の日記)。
昨年末の日記で,一時失なっていた黄金状態を取り戻したというようなことを書いている。それから1月までは黄金状態についての言及がいくつかあるが,それ以後は黄金状態について書かなくなっている。体調記録にも「特に異常無し」とだけ書くことが多かった。
その頃から状況・心境の変化が激しくなり,自分の状態を冷静に認識することが難しくなっていた。変わっているのか,変わっていないのか,変わったとしてもそれがごく一時的なものかもしれず,そもそもそんなことを考えている余裕が無いことも多く,そうこうしているうちに黄金状態の感覚も忘れそうだった。簡単に言えば「よく分からない」状態だった。
思い出してから振り返れば,この間はせいぜい第一次黄金状態がほとんど,ときどき第二次黄金状態がある程度だっただろう。第三次黄金状態があれば記録していないわけがない。
新黄金状態自体,もともと超黄金状態を規則正しい生活の中で定常化したものだ。生活が不安定化している時に得られるものではないのだろう。
これも,「黄金生活」などという言葉が頭に浮かぶくらいに生活を整えた成果か。