プロトタイプをどう訳すか

描主宇田川浩行K#F85E
上描き希哲13年(2019年)
08月21日 02:25
下描き希哲13年(2019年)
08月21日 02:14
利承
ライセンス
希哲館普通利承(KULクール

デルンの開発も佳境に入り,最近はもっぱら前縁(フロントエンド)開発に注力している。ウェブ前縁といえば JavaScript,ということで,今日は JS を使う上で避けて通れない「プロトタイプ」の翻訳語について書いてみる。同じように JS で多用する「イベント」の翻訳語も考えたのだが,一日一文では長くなり過ぎるため,こちらは後日紹介したい。

プロトタイプ原型

まず,プロトタイプprototype)とは何かというと,客体指向論組オブジェクト指向プログラミング)を支援する機構の一種で,新しい客体オブジェクト)を「自身の複製として」派生させることが出来る客体のこと,と理解しておけば良い。今のところ,これは単純に「原型」という直訳で問題無いのではないか,と思っている。

その根拠の一つが,昔から使っているクラス希哲館訳語類型」だ。クラスは,論組(プログラミング)言語にもよるが,少なくとも一般的な客体と区別された客体の設計図のようなもので,その名の通り「」を表現する。「類型」も直訳に近いが,「」という字で終わるのが出与え(データ)型の一種としても理解しやすいのではないか,ということから使い始めて,私の中ではすっかり定着している。ちなみに,ある類型に基いて作られた客体を,その類型の「インスタンス」と呼ぶが,これは「個体」と訳してきた。これらの訳語はアラン・ケイ客体指向生物学から着想した,という逸話に影響を受けている。

クラスとプロトタイプは,共に客体指向論組において客体の性質振る舞いを定義する手段であり,論組言語がどちらに立脚して設計されているかで大まかに「クラスベース」(class-based)あるいは「プロトタイプベース」(prototype-based)と表現される。よく並べられる対比的な概念なので,「類型」と「原型」なら語感が釣り合っていて丁度良い気がする。

ついでに,この「〜ベース」(-based)というのも「立脚」と訳し,「類型立脚」「原型立脚」と表現出来るようにしておいた。

出力論組プログラム虎哲*イチ 1.01
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