ここのところ取り組んでいたデラングのルビ記法整備がようやく一段落した(見本)。
実はこのルビ記法,デルン初期実装からあったもので,月庭でも一時期よく使っていた。デラングではその仕様の大枠を受け継ぎ,細部を洗練させた。
今のデライトには他にも多くの課題があるが,それでもこのルビ記法への思い入れは強く,後回しに出来なかった。
ルビは日本語に柔軟性を与えてくれるものだ。実験的な用語の導入などにあたっては,これが使えるかどうかは大きな問題になる。私の場合は言うまでもなく,希哲館訳語を使いやすくしたい,という動機が強かった。
現状,HTML でも汎用的な軽標記言語でも,ルビはあまり重要視されていない。一部日本語サービスや通類の“独自記法”としては散見されるものの,冗長過ぎたり簡潔だが紛らわしかったり,どれも一長一短あり,集約される気配は無い。
デライト・デラングのルビ対応は,個人知識管理一般で使えるように自然・簡潔かつ明示的であることを重視した,割と革新的なものだと思う。
よりよい日本語の探求のため,これからもルビを最大限に活用していきたい。