危機感

描主宇田川浩行K#F85E
下描き希哲9年(2015年)
07月09日 05:30
利承
ライセンス
希哲館普通利承(KULクール
この描出は「素描」です。

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トランプ政権を中心とする「暗愚の枢軸」との闘いも,小さくはないが,ある程度見通せるようになってしまったので以前ほどの危機感はない。米中が疲弊した頃に希哲日本ジパング計画で世界の頂点に躍り出るだろう。

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そういう意味では,「日本人の危機感の低さ」を問題視するのも間違いだったのかもしれない。例えば,黒船敗戦から日本社会が転換したのも,日本人が危機感を覚えて奮起したから,なんて簡単な話ではなくて,旧来の制度や慣習,権威が破壊されて新しいことを試みやすくなったのが大きい。

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日本人の危機感の低さと不自由への寛容さは通底している,という視点を得たのはちょっと収穫かもしれない。

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危機感というのは,本当に国が危機に陥いった時に持っても遅いものだ。日本衰退が分かっているなら,やはり今行動する人間が必要。

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例えば中国GDP で抜かれたとか,GAFA への人材流出が起きているとか,実際には日本衰退を象徴する出来事は色々起きているのだが,それも破滅的な危機ではないので,多くの人は何が起きても「まだ大丈夫だろう」と思ってしまっている。

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黒船敗戦のような「分かりやすい危機」が無い時代に,大衆が危機感を共有するのは難しい。

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日本の本当の危機は,危機感がないことだ。これは難しい問題で,実際,日本はあまりにも多くのことを達成し過ぎている。西側先進国ではいまだに米国に次ぐ第二位で,しかも政治的にははるかに安定している。世界有数の歴史・文化大国でもある。それとは別に危機感が必要,ということが多くの人には分かりにくい。

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情技(IT)業界に関して,私がかなり特異な立場だなと思うのは,強い危機感と当事者意識を併せ持っている点だ。門外漢や外資系から日本の情技業界が駄目だと言われることは多いが,日本の業界の駄目さを超絶痛感しつつ,それでも日本の業界を再生させ世界天下を取る,という意気込みを持っている者は少ない。

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何十年も前から日本の危機的な状況というのは語られてきたが,それでも「日本凄い」にすがってしまうのは,やはり今の日本人がそれなりに恵まれているからだと思う。幕末戦後のように日本人が危機感を募らせ奮起する,ということは今の時代あまり期待出来ない。茹でガエルというか。

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日本の情技(IT)業界に対する危機感って,私は多分誰よりも強くて,希哲館事業を発足させた10年以上前からとにかく現状を変えたいという思いでやってきた。業界外の人からすると内情がよく分からないだろうし,業界内の人は現実を直視出来ず内輪ノリで誤魔化そうとするし,黒船じゃないが「外国の脅威」を肌で感じるまで気付けなかったのだと思う。

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最近,なんとなく「日本の情技(IT)業界に対する危機感」の質が世間でも変わってきたような気がしていたのだが,これ,たぶん最近多い人材流出の話題のせいかもしれないな。

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