るいせい
宇田川によるルネサンス訳語案の一つ。
累には「重ねる」とともに,「つなぐ」という意味もある。継生・復生の綜合案となるか。
累産
「ルネサンス」(Renaissance)をどう訳すか,という問題は大きい。希哲館で困難な翻訳に挑み続けてきた私でも,これほど悩んだのは珍しい。
私が提案した訳語案で最後まで残ったのは,「継生」(けいせい)と「復生」(ふくせい)だが,どちらも決め手に欠けていた。「継生」は歴史的意義を表現出来ているが,主観的心情があまり表現出来ていない。「復生」はその反対で,やはり一長一短あるのだが,どちらかといえば直訳に近いということで仮採用していた。
昨日,もしかしたらそんな状況を覆すかもしれない着想を得た。「累生」(るいせい)という言葉を思いついたのだ。この発見は,私が開発した音索という翻訳技法によるところが大きい。「累」(るい)は重ねるとか繋げるという意味を持つ漢字だから,ルネサンスの意義を表現出来るのではないかと思う。
しばらく様子を見ることにした。