プログラムにしても,原理は計算であるにしても,プログラマーですら「算譜」という訳に違和感を覚える人は多いと思う。昔は知らないが,現代的なプログラミングはどちらかと言えば計算より論理に重点がある。そこでプログラム(プログラミング)の希哲館訳語は「論組」(ろんぐみ)となった。
リーナス・トーバルズ(Linus Benedict Torvalds,1969年〜)氏は,フィンランド出身のプログラマーである。
家族にはジャーナリストが多い。経済的には苦労して育ったらしい。父は共産主義者。
タネンバウムに反発したのは,技術的な問題というよりも社会的な問題だったと述懐している。もともと非社交的だったトーバルズは,コミュニティを非常に大切にしていた。(『それがぼくには楽しかったから』)
秘密主義的なトランスメタ社で働いていたことがあり,Linux コミュニティでは物議をかもした。
スティーブ・ジョブズと面会し,協力を要請されているが,関心がないといって断わった。(『それがぼくには楽しかったから』)
経済的に恵まれなかった時期も長いなど,影響力の強さに比して清貧的ではあるが,本人は物欲にも自然な態度を取っている。