SNS と社会分断

描主宇田川浩行K#F85E
下描き希哲13年(2019年)
06月15日 21:59
利承
ライセンス
希哲館普通利承(KULクール

広い意味での SNS社会に定着しておよそ十年,このメディアがもたらす良いことも悪いことも大体見えてきた頃だ。

SNS の中心にあるのは「感情」だ。人間の感情にある良い面と悪い面を拡大するのが SNS だといってもいいだろう。例えば,困っている人を見つけて支援の輪をひろげる,というのは典型的な SNS の良い面だ。その一方で,憎悪を増幅させたり,感情のままに事実をねじ曲げることにも使えてしまう。

このようなメディアが社会に定着すれば,当然,政治にも大きな影響を与えることになる。英米政治危機ブレグジットトランプ当選)に象徴されるように,SNS には社会分断を助長する作用がある。

私がこのようなことを強く感じるのは,私自身が SNS から距離を置いてきたからなのだと,最近気付いた。私は7年ほど前から自分で開発したサービスを拠点にしていて,SNS の動向は主にリアルタイム検索で追ってきた。つまり,SNS の「クラスタ」を通した情報収集というものをほとんどしていない。

7年間,SNS 上の言説を「傍観」してきて最近感じるのは,やはり「関心の分断」が進行しているということだ。特に政治的対立となると,双方が全く違うものを見ていることが良く分かる。お互いに敵対勢力の欠点を誇張し,自勢力の問題は見なかったことにする,という具合で全く噛み合う気配がない。

これは難しい問題で,例えば人畜無害な趣味のことであれば,自分が好きなことを他人に干渉されずに仲間と楽しめる,というのは悪いことではない。しかし,社会のあり方に関わるようなことであればそうもいかない。

そろそろ,この構造を変える必要があるだろう,と希哲館が提唱してきたのが「知る義務」と KNS(knowledge networking service)だ。これについてはまたの機会に詳しく論じたい。

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SNS における「好きな情報源を選べる」利点と弊害の問題。本当は政治家が取り組まなければならないような重大な社会問題なのだが,その政治家が SNS を利用している時代なので……。

出力論組プログラム虎哲*イチ 1.01
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