消極的野党支持という選択肢

描主宇田川浩行K#F85E
下描き希哲13年(2019年)
07月16日 23:43
利承
ライセンス
希哲館普通利承(KULクール

第25回参議院議員通常選挙投票日も近付いてきたが,インターネット上の政談を見ていて気付いたことがある。

消極的支持」というものが,「与党にも問題はあると思うが,これといった野党候補がいない」などという心理で,明らかに与党側に偏っていることだ。考えてみれば,「与党に票が集中するのを防ぐために適当な野党候補に投票する」という「消極的野党支持」があってもいいはずだ。

この状況が問題なのは,多くの人が,無自覚のうちに,与党以外の選択肢として「完璧な野党」しか受け入れない心理状態に陥っている,という点にあるのだと思う。それが民意を歪めてしまうなら,選挙のあり方として健全とは言えない。

これは私自身もそうで,野党候補を見る時,本当にこの人は信頼出来るのか,当選して何か不祥事でも起こすんじゃないか,などと妙に色々なことを心配してしまう。しかし,有権者がそれぞれの候補についての完全な情報を得ることは出来ないし,一点の曇りもない政治家などいないのだから,ある程度以上の心配は杞憂でしかない。この心理にとらわれてしまうと,結局現状維持以外の選択は出来ないし,投票意欲も失せてしまう。

もう一つ,選挙を不健全にしていると感じる有権者心理に,「0か1か」とデジタルな見方をしてしまう,というものがある。例えば,投票した党が政権を取れれば意味があって,取れなければ意味がないとか,投票した人が当選すれば意味があって,しなければ意味がない,という考え方だ。ところが,政治家は意外とアナログに票の動きを見ている。勝ちが僅差か大差かの違いでも政治家の立場は変わってくるし,与党の政策も変わってくる。「どうせ投票しても情勢は変わらない」という無力感が政治的無関心の大きな要因なので,これを知っていれば多少投票意欲も増すだろう。

私自身の現政権・与党に対する見方は,元消極的支持者として書いた「比類なき凡人としての安倍晋三」を読んでもらうのが分かりやすいと思うが,今の政治状況の「偏り」には大きな危惧の念を抱いている。そこで消極的野党支持という選択をすることにした。

消極的野党支持を万人に勧めはしないが,少なくとも選択肢の一つとしてはもっと認識されて良いのではないかと思う。

出力論組プログラム虎哲*イチ 1.01
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