希哲12年3月2日のツイスト

描主宇田川浩行K#F85E
下描き希哲12年(2018年)
03月02日 00:56
利承
ライセンス
希哲館普通利承(KULクール
この描出は「素描」です。

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最初から国際共通語である言語など存在しないし,国際共通語であり続けた言語も存在しない。全ての言語は元を辿れば小さな一民族言語だった。大企業でも同じだが,盛者必衰歴史事実であり,「大きなものには敵わない」と考えてしまうのは単なる無知だ。つまり,英語もやがて衰退し,次の言語に道を譲るときが来る。日本人日本語でそこを目指さなくてどうする。

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よく挙げられる,英語を使うべき理由として,「世界中で通用する」というのがある。日本語日本の外ではほとんど通用しない。これを絶対的な利点欠点だと思い込んでいる人が多いのだが,私に言わせればそれこそ発想の貧困というもの。伝わらなければ,伝わらない性質を活かせばいい。つまり,「コード・トーカー」だ。私は,デルンに関する情報流通をゆるやかに制御するために,「暗号としての日本語」(JAC: Japanese as Code)という概念を提唱していた。

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よく言われることだが,情報技術の世界で英語が中心になっていることと,英語圏が主導権を握っていることは不可分だ。ただそれは単に読み書きが出来るか出来ないか,という問題ではない。高度で繊細な知識の結晶を生み出すのに,思考母語との強力な結び付きを活かせるかどうかだ。これが出来なければ,日本人はいつまで経っても後追い,どこまで行っても二流だ。

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昔,デルンに関する技術文書英語で書こうとしたことがあるのだが,すぐにその非効率性に気付いた。普通の言語環境で育った日本人英語母語並に使えるようになるまでには数十年かかる。特に,論組プログラミング)なんて神経質な作業をしながら,母語の直感性を使えないというのは大きな足枷になる。だから私は,英語でもなく何となくの日本語でもなく,その可能性を最大限に引き出した「新しい日本語」を同時に開発することにした。この転換が無ければ,デルンの実用化は十年遅れていただろう。

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希哲館において「世界に向けての日本語」という考え方を可能にしているのは,言うまでもなくデルンという次世代情報技術の存在。そして,人類史上最大の思想体系である希求主義の存在。希哲館には,日本語を「世界で最も価値ある情報記述言語」に出来るという確信がある。第二次大翻訳時代に向けての翻訳語研究というのは,ここまでのことを考えてようやく現実化した。

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希哲館事業が発展するとともに,世界金融危機の影響も顕在化し,日本人は主体性を失なっていった。翻訳語を考えようというよりも英語を学ぼうという考え方になった。同じように,10年前には見られた「日本から世界的盤本プラットフォーム)を生み出そう」という志を持つ者も少なくなった。

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意味符号化によって文章への「意図の保存」を可能にするデルンが,翻訳技術革新を起こすだろう,ということはもちろん最初から想定していたのだが,これはどちらかというと機械翻訳のことを考えていた。

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希哲館は,計らずもというか何というか,日本最大の翻訳語研究機関になってしまっている。計らずも,というのは,希哲館を創立した10年程前というのは,この手の翻訳活動がまだネット上にも散見された時代で,その時点では翻訳語研究希哲館が互いにここまで重要な存在になるという明確な備像ビジョン)は持っていなかった,気がする。

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漢字音大和言葉を組み合わせた希哲館訳語にも味わい深いものが多くある。論組(ろんぐみ/プログラム),素決め(すぎめ/スキーム),類張り(るいばり/ライバル),面触れ(めんぶれ/メンバー),理積み(りづみ/アルゴリズム)……

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換え取り」(カートリッジ)とかもだが,大和言葉で驚くほどすっきり訳せてしまう外来語は結構多い。

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翻訳語というと,どうしても漢字に頼って漢語系の造語になりがちなのだが,希哲館訳語には大和言葉系のものも数多くある。情報技術用語に限っても,駒手(こまで/コマンド),道手(みちで/メソッド),場筋(ばすじ/パス),出放り(でほうり/デフォルト),手定め(てさだめ/テスト),集め振り(あつめぶり/アセンブリ),諸場(もろば/モバイル)……他,枚挙に暇がない。

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トラブルシューティングは「取り溢れ処置」,「取り溢れ修訂」……などと訳せなくもないが,まあ「取り溢れ集」が分かりやすいか。

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トラブルを抱える」は「取り溢(あぶ)れる」と表現出来る。外来語翻訳することの利点の一つは,このように言語文法を活用出来るということ。

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トラブル」って言葉,なんか大和言葉で上手く訳せそうだなとずっと思っていたのだが,いま「取り溢(あぶ)れ」という訳語を思いついてしまった。語感は「取り零(こぼ)し」に近いな。

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