Roam Research とか Obsidian にある画表(グラフ)表示機能,今はまだボタンを押して切り替えるという感じだが,洗練されればもっと仕無裂(シームレス)なってくると思う。そうなると『ジュラシック・パーク』で使われてた fsn に近付くのかな,とふと思った。
Roam Research とか Obsidian にある画表(グラフ)表示機能,今はまだボタンを押して切り替えるという感じだが,洗練されればもっと仕無裂(シームレス)なってくると思う。そうなると『ジュラシック・パーク』で使われてた fsn に近付くのかな,とふと思った。
シームレス〔seamless〕は,「継ぎ目〔seam〕が無い」という意味で用いられる英語の形容詞だ。形容詞であるため,カタカナ英語としても「シームレスに」や「シームレスな」という使い方をすることが多く,「シームレスを」や「シームレスの」といった使い方はまずしない。名詞形にするとシームレスネス〔seamlessness〕になるが,流石に冗長で使い勝手が悪い。工学上,今後極めて重要になってくる概念なので,良い訳語が必要だと考えていた。
半年ほど前,私は「無裂」という訳語を考案していた。「裂け目が無い」という意味だが,これに「仕」を付けると「仕無裂」となる。仕事,仕組み,仕立て……等というように,「仕」という漢字は日本語では「する」という意味で当て字的に使われる例が多く,特別な意味を加えず語感を整えるために使いやすい。
「継ぎ目が無い」ことを「裂け目が無い」と言い換えるのも,世界を全体的・有機的に捉える東洋思想らしい解釈で,それはそれで面白いのではないかと思う。つまり,ある物とある物の継ぎ目という問題を,全体の調和を損う裂け目の問題として捉え直している。
「仕無裂」をシームレスの訳語とし,「無裂」と略しても良いことにすれば,シームレスネスは「無裂性」と訳せる。当面は原語との兼ね合いで「仕無裂」の方が使いやすいはずだが,これが普及し原語が忘れられれば自然と「無裂」に縮まり,部分的には「無裂的」という形に移行していくだろう。シームレスネスは日本語ではあまり馴染みがないため,初めから「無裂性」でも支障は無さそうだ。今のところ,これが希哲館訳の方針だ。
ところで,溶き玉子を焼き固めたオムレツという料理がある。日本で親しまれているオムライスではライスを綺麗にオムレツでくるんでいるものが多いが,美しいオムレツは本当に「仕無裂」だ。これはまさに「御無裂」と言えるのではないだろうか。